村上春樹さんは何冊か読んでるんですがというか『1Q84』も再読だったのですが、
忘れてるところも多そうだったので読み返してみました。
やっぱり面白いんだよな……。
あらすじ
主人公・青豆の乗ったタクシーは高速道路真っ只中、渋滞に巻き込まれていた。
どうしても"済ませなくてはならない仕事"がある青豆は下道へ繋がる非常用階段の情報を貰いタクシーを降りる選択をする。階段を下りながら、思考の渦にとらわれる彼女の頭の中には『シンフォニエッタ』が鳴り響き、気づかぬうちに1Q84年の世界に足を踏み入れていた。
一方でもう一人の主人公・天吾は知り合いの編集者小松から提案を受けていた。それは謎の少女ふかえりが新人賞に応募した『空気さなぎ』の原稿を天吾が書き直し、芥川賞を狙うというものだった。小松の強引なアプローチと何より雑然とした文法だが惹きつけられるふかえりの文体に魅了され、天吾はリライトを行うことになってしまう。しかし、その行為は天吾を後戻りできないボートに乗り込ませていた。
感想
まず言いたいのは村上春樹さんの文章読みやすすぎ~ってことですね。
固めな村上龍さん読んだ後だからかもですけど、なんか素麺啜るみたいにするする読めちゃいますね。そのうえでストーリーが面白いんだから最強です。
青豆さんの"特別な仕事"と天吾の小説の書き直し、二つの話が交互に進行するわけですがとにかくいい塩梅で進んでいくんですね。二人はどんな関係あるの?だったり、その行為意味あるの?だったりが伏線を通してちょっとずつわかっていくのが、読んでて気持ちいいです。
あとこの作品は登場人物が結構魅力的ですね。
天吾君も村上作品主人公にありがちな、なよなよしさがないし、青豆さん強い女でかっこいいし、なによりふかえりですよ!
めちゃ可愛いです。今まで村上作品だと『ノルウェイの森』の緑ちゃんがティア1だったのですがやっぱり不思議ちゃんふかえりもいい!村上先生が執拗にふかえりの乳房の形について言及するのでつい妄想しちゃいますね。
(話が少しそれますが『ダンス・ダンス・ダンス』にもかなり可愛い子が出てくるらしいので早く読みたいですね)
最後にテーマについて触れてみます。
この作品のテーマは純愛ですかね。なんかこの作品長いし宗教のこととかにも触れてて本当にこのテーマなのか自信ないですけど。結局昔の思い出一つで様々な困難にも立ち迎える勇気がもらえるくらい愛には力があるよねってことだと思いました。
壊し手(NTR好き)の僕も流石にこの作品はそういう終わり方になってほしいと思わなかったので純愛も楽しめる脳が残っていて安心しました。
こんな感じでしょうか。
村上春樹作品、文章まどろっこしいとかファンタジー色強いとか、SEXしすぎとか思っている方もいそうですが。
この作品はそういう方にも意外といけるなって思ってもらえそうなのでお勧めです。
今度『海辺のカフカ』のレビューも書きます、こちらも面白くかなり読みやすいので。
評価8/10